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機長日記

買ったものとか、情報系評論/オーディオドラマ制作サークル超電磁弾痕のこととか

多彩な花の中で際立つ純白の花嫁『シンデレラ狂想曲』雑破業

雑破業

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 物語の序盤。読者がヒロインと恋に落ちるかが勝負だ。

 周防茂樹は、17歳の高校三年生。両親を亡くして身寄りのなかった茂樹は、新聞配達所を営む夫婦のもとで新聞配達をしながら暮らしていた。貧乏にも負けず、ごくごく普通の高校生活を送っていた茂樹は、大企業スオウグループ会長周防茂造の孫であることが判明し、茂造の屋敷に暮らすことになった。茂樹の身の回りの世話を任されたメイド森深冬の存在やベンツでの送り迎えなど、慣れないお金持ちの生活に茂樹は戸惑う。そんなある日、仕事で失敗してしまった深冬に宣告された解雇宣告。解雇を撤回するために茂造が提示した条件は、次の土曜日までに茂樹が自分の結婚相手を見つけること。今、シンデレラ・ボーイの花嫁探しから始まる狂想曲の第一音が高らかに鳴り響いた。

 本作のみどころは、バラエティに富んだヒロインたちの誘惑と包容力の裏に見え隠れする深冬の無邪気で愛らしい姿。茂樹の貞操を狙う、大人びた雰囲気の不良少女の麻生夏姫、コスプレ好きなロリっ娘野々村春美、ムチムチボディのThe女教師高坂秋子。茂樹が結婚相手を探していると知った三人のヒロインたちが玉の輿に乗るべく、三者三様に茂樹を誘惑する姿が楽しい。三人のヒロインたちとは対照的に深冬のセクシーなシーンは、パンチラやスケブラの描写に留まる。シルクのように純真な深冬が重ねていくエピソードは、濃厚なラブシーンに負けず劣らず、思わず前かがみになること請け合い。あなたや茂樹が最後に手を取るのは一体誰の手なのだろうか。

シンデレラ狂想曲
本文イラストレーション:ひぢり れい
本文デザイン:白井 典子、蒼
1996年12月25日:初版発行
著者:雑破 業
発行人:高橋栄造
編集担当:梶山 聡
発行所:辰巳出版株式会社
写植・版下:有限会社光洋写植
印刷所:光栄印刷株式会社
ISBN:4-88641-170-3

 

ぼくたちの雑破業クロニクル 疾風!嵐のフランス書院・ナポレオン文庫編

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